Coharu's Blog

- Fumy Otegaru Memo Logger -

観た感想を書き綴っています。ネタバレもあるので「続きを読む」をポチしないように気をつけて下さい。

2024年1月

『エコー』

ドラマ『ホークアイ』(2021年)で初登場し、そのスピンオフとして聴覚障害者を主人公にした『エコー』
エコーは生まれつき耳が聞こえないが、それを補って余りある瞬間記憶能力と卓越した運動能力を備えている。
どんな相手の戦い方も目で捉えた動きを完璧にコピー出来る能力と一度見た外国語を読み書き出来る能力もあわせ持つ。
エコー役(マヤ・ロペス)は、自身も聴覚障害を持つアラクア・コックスが演じます。

『ホークアイ』を見ておさらいしておくのも良いが、『エコー』の第1話の前半に『ホークアイ』のまとめが出てるから観なくても分かると思う。
(ホークアイは全6話、エコーは全5話)


『ホークアイ』の話をまとめると、

ホークアイ(クリント・バートン)は長らく難聴を抱えていて小さな耳穴型補聴器を装用している。
エコーの父親は暗殺者ローニンに殺されて、ローニンを心底から憎んでいる。
ローニンの正体はホークアイだと知ったエコーは復讐にホークアイと戦います。
戦いの中、ホークアイの耳から外れた補聴器を足で踏みにじるエコー。
カッコイイですw(人様の補聴器を壊しちゃダメだが)

ホークアイ「怒りで判断力を失ってる」「俺に君の父親を殺させたのは君のボスだ」と“BOSS”の指文字を使って真実を明かす。
エコーは「嘘!」と驚く。
マフィアのボス、キングピンはエコーが幼い頃から色々助けてくれた父親のような存在。
私は騙されていたのか…とエコーは裏切られた気分で、難を逃れたキングピンを銃で撃ち抜く。
キングピンは死んだと思われたが…、生きてて『エコー』に登場します。
キングピンは屈強な不死身っぷりを見せつけたから、やっぱり、そう簡単には死なないと思ってた。

※ローニンの事を少し補足する。
ヒーローの姿を隠し、別人の振りをするためにローニンのコスチュームをまとっているから、ローニンは複数のヒーローによって使われる仮の姿です。畳む



ここから『エコー』のお話。

エコーの能力は先住民から受け継かれたものだった。

「先祖たちがこだま(エコー)して私たちに手を差し伸べてる」
「あなたは独りじゃない。あなたは私たちの一部で、私たちはあなたの一部なの。あなたの中をこだま(エコー)してる」

なるほど『エコー』の意味はそういうことだったのね!

キングピンはエコーの天才的な特殊能力に目をつけ、これが暗殺に活用できるのではないかと考えた。
しかし、冷酷なキングピンは、エコーに特別な想いがあるようで、エコーを殺せる機会がいくつかあったのに殺さなかった。
エコーを実の娘のように想っているのかも知れない。
その想いが分かるシーンがあった。

キングピンは手話を使えず、手話通訳を介さずコミュニケーションとれるように、あるものを作らせた。
コンタクトレンズを装着すると、エコーの視界にはキングピンの話した内容がバーチャル手話として映し出されるようになる。
ス・・・スゴイ!

※裏話※
手話できないキングピンのセリフがいつ終わったのか分からないため、工夫してあったようです。
シャツの中にバイブレーションを忍ばせて、彼のセリフが終わるとバイブレーションを鳴らして「自分の番だ」と知らせてもらっていたとエコー役を演じたアラクア・コックスが明かした。

キングピンに騙されていたとはいえ自分の行った罪を償うためには、それを上回る善行を重ねて行くしかないと考え、エコーはヒーローとなる決意を固めた。畳む


とても良かったから『エコー』の続編を熱望します!

#ドラマ

2023年12月

『 First Love 初恋 』

也英(やえ)は事故で逆行性健忘症になり、恋人の晴道のことも忘れてしまう。
晴道は時折、也英に手紙を送るが、也英の母親に手紙を隠されている。
也英を診てくれてる医師と付き合うようになる。
ずっと返事が来ないから、意を決して也英の所へ会いに行く晴道だったが、
也英の母親に「也英は赤ちゃんが出来て、もうすぐ結婚する」と告げられて今まで送った手紙を全部突っ返される。
ちょっと晴道に冷た過ぎない?
手紙は混乱を招くかも知れないけど、也英の母親の対応に腹が立った。

晴道は恋人が他の男と結婚してしまうという絶望を味わい、失意のままパイロットの道へと突き進みます。
一方、也英は医師と結婚するも、姑と折りが合わず離婚し、経済的な理由で子供の親権も失わざるを得なくなり、時々会える息子が心の支えで前向きに生きます。

20年の時を経て、也英と晴道は再会します。
再会してもやっぱり記憶が戻らない也英だったが、しだいに晴道を意識するようになる。
しかし、晴道は恒美という恋人がいる。

「恒美のツネは恒星のコウ 見上げればいつでもそこにいる星」

と口癖のように晴道に語りかける。
晴道はやっぱり也英を忘れられなくて、恒美に別れを切り出した時は

「恒美のツネは恒星のコウ 自分の力で光って輝く星」

あなたがいなくてもひとりでやっていけると・・・
素敵な女性だから次の恋は恒美を愛してくれる人と幸せになるといいな、そう願わずにいられなかった。

昔の記憶がないにも関わらず、也英に好きと言ってもらえて両想いになれたのに、記憶が戻ってない状況のままで結ばれる事を望まなかった晴道は別れを告げて海外へ行ってしまう。
恒美への罪悪感からなのか・・・?

宇多田ヒカルの「ファーストラブ」を聴いて昔の記憶が戻った。
すぐ晴道の所へ飛んで行きたかったが、2020年のコロナの影響で海外渡航できず、3年間足止めすることになった展開も絶妙でした。
3年後に海外で感動の再会を果たします。
也英の「晴道ー!」と呼ぶ声だけで記憶が完全に戻ったんだな、と悟った晴道。
2人は強く抱擁する。
よかったよ(´•̥ ω •̥` )畳む


時代が過去に戻ったり現代に切り替わって物語が進んでいたりと切り替わりが目まぐるしくて、ちょっと怠かったけど最後まで観て良かった!

そうそう、晴道の妹さんは聴覚障害を持っていて手話のシーンもありました!

#ドラマ

2023年8月

『無聲 The Silent Forest』

台湾の紅林ろう学校で実際に起きた性的虐待事件の映画。
ろう学校に転校して来たチャンは、ベイベイと仲良くなって彼女を意識するようになる。
ある日、スクールバスの中でチャンはベイベイが複数の男子生徒に性的虐待されるのを見てしまう。
チャンは嫌がるペイペイを半ば強引に先生の所へ連れて行き、すべて打ち明ける。
最初に襲われた時、ペイペイは女性の先生に言ったけど「遊んでただけでしょ!」と言われて何も対応してくれなかったらしい。
同じ女性なのにそんな言葉を言う?信じられない…
それでペイペイはもう先生に言うのをやめたのだ。
チャンが転校して来るまでは――。

性的虐待の被害者はベイベイだけかと思ったら、他に合計127件もあった(男子生徒も被害)
加害者のリーダー格のユングアンも過去に美術先生から性的虐待を受けていた。
校長が美術先生を自主辞職させて隠蔽していた。
ユングアンも被害なのだ…
生徒より学校の経営の方が大事な校長に腹立てて、こっそりマスコミにタレ込む。
美術先生の性的虐待は明るみになり、不祥事を隠蔽した校長は懲戒免職になった。

ラスト、チャンとペイペイたちが楽しくはしゃいでいる横で、性被害だった男子生徒が他の男子生徒を標的に定めて…
解決したかのように見えたけど、まだ負の連鎖は断ち切れていませんでした。

虐待を受けた子どもが虐待をする親になる…という「虐待の連鎖」と同じなんだなと色々考えさせられた。
スクールバスに大人の運転手と介助員がいるのに性的虐待に気づかなかったってありえない。
てか、寄宿舎とかでもやれるのに、なぜスクールバスで?
解せない(・ω・。).。oஇ
ラストもスクールバスだったし、スクールバスにこだわり過ぎ!(苦笑) 畳む


韓国の『トガニ 幼き瞳の告発』ほど胸糞悪くならなかったから良かったけど。

#映画
『トガニ 幼き瞳の告発』

韓国のろう学校の校長、教師たちによる、複数の生徒への性的虐待を描いた映画。
ろう学校に新しく入った教師が人権センターの女性と共に訴訟を起こすが…

実際にあった事件らしい。
今まで観た中で一番胸糞悪い映画だった。

お金と権力に正義は勝てない、法律の隙間を縫い、加害者の刑の軽さに怒りを感じた。
最初から最後まで胸糞悪すぎて見てて辛かった。
しかしこの映画が公開され反響が大きく、たちまち社会現象となり、その影響で法改正(児童・障害者に対する性犯罪の厳罰化)まで行われた。
この事件の加害者も裁判のやり直しでちゃんと裁かれたというのを知り、胸のすく思いがした。

加害者に裁判所から求刑(7年)よりも5年重い、懲役12年が言い渡された。
加えて10年間の身元公開と電子足輪装着10年も命令された。

一本の映画が世論を巻き込み、司法を動かして、法律を変えた。
その法律は「トガニ法」と呼ばれている。
1本の映画が世論を動かして至ったトガニ法…
映画の力を改めて感じた。畳む


純真で他に生きる術のない子供達に対し、聖職者がこんなこと絶対に許されてはいけない。
とても心が痛く、色々と考えさせられる作品でした。

#映画

2023年7月

『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』

ピッコマで連載された人気ウェブ漫画家 NASTY CATの「見えなくても聞こえなくても愛してる」が実写映画化!

視力を徐々に失っていく漫画家・真治と、生まれつき聴覚障害を持つ女の子・響の切なくも温かい愛に溢れたラブストーリー♡

視力を失って絶望し、ベランダから飛び降りようとする真治をマンションの外から目撃し、必死に止める響。
その後どんな風に2人が心を通わせて行ったのか何も描かれてなく、次の場面から2人は同棲します(苦笑)
ラスト、視力を失ったのは目の病気じゃなくて脳の腫瘍だと判明する。
アメリカで手術すれば治るかも知れないが、もう間に合わないかも?と医師に告げられる。
真治は響に置手紙を残して家を出て行き、最後の漫画を描き上げる。
響は街中、真治を探し回すが、ようやく見つけ出した時は彼は静かに眠っていた。
響は泣きながら彼を抱きしめる…

次の場面、真治の目が見えるようになって日本に帰って来て、響と結婚する…!
え、どゆこと?
間に合ってアメリカで手術できたってこと?
よかった~!と思ったけど、他の人のレビュー見たら、真治の叶えたかった夢って解釈も…
どっちなんだろう?
ハッピーエンドの方がいいから、間に合ってアメリカで手術できたと思うことにする。
でなきゃ哀しすぎる…畳む


最後も駆け足で急展開だったので、もう少し尺を延ばした方がよかったかも(汗)
みんなの演技が良かったし、良いシーンもあっただけに残念…

#映画
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