Coharu's Blog

- Fumy Otegaru Memo Logger -

観た感想を書き綴っています。ネタバレもあるので「続きを読む」をポチしないように気をつけて下さい。

『無聲 The Silent Forest』

台湾の紅林ろう学校で実際に起きた性的虐待事件の映画。
ろう学校に転校して来たチャンは、ベイベイと仲良くなって彼女を意識するようになる。
ある日、スクールバスの中でチャンはベイベイが複数の男子生徒に性的虐待されるのを見てしまう。
チャンは嫌がるペイペイを半ば強引に先生の所へ連れて行き、すべて打ち明ける。
最初に襲われた時、ペイペイは女性の先生に言ったけど「遊んでただけでしょ!」と言われて何も対応してくれなかったらしい。
同じ女性なのにそんな言葉を言う?信じられない…
それでペイペイはもう先生に言うのをやめたのだ。
チャンが転校して来るまでは――。

性的虐待の被害者はベイベイだけかと思ったら、他に合計127件もあった(男子生徒も被害)
加害者のリーダー格のユングアンも過去に美術先生から性的虐待を受けていた。
校長が美術先生を自主辞職させて隠蔽していた。
ユングアンも被害なのだ…
生徒より学校の経営の方が大事な校長に腹立てて、こっそりマスコミにタレ込む。
美術先生の性的虐待は明るみになり、不祥事を隠蔽した校長は懲戒免職になった。

ラスト、チャンとペイペイたちが楽しくはしゃいでいる横で、性被害だった男子生徒が他の男子生徒を標的に定めて…
解決したかのように見えたけど、まだ負の連鎖は断ち切れていませんでした。

虐待を受けた子どもが虐待をする親になる…という「虐待の連鎖」と同じなんだなと色々考えさせられた。
スクールバスに大人の運転手と介助員がいるのに性的虐待に気づかなかったってありえない。
てか、寄宿舎とかでもやれるのに、なぜスクールバスで?
解せない(・ω・。).。oஇ
ラストもスクールバスだったし、スクールバスにこだわり過ぎ!(苦笑) 畳む


韓国の『トガニ 幼き瞳の告発』ほど胸糞悪くならなかったから良かったけど。

#映画
『トガニ 幼き瞳の告発』

韓国のろう学校の校長、教師たちによる、複数の生徒への性的虐待を描いた映画。
ろう学校に新しく入った教師が人権センターの女性と共に訴訟を起こすが…

実際にあった事件らしい。
今まで観た中で一番胸糞悪い映画だった。

お金と権力に正義は勝てない、法律の隙間を縫い、加害者の刑の軽さに怒りを感じた。
最初から最後まで胸糞悪すぎて見てて辛かった。
しかしこの映画が公開され反響が大きく、たちまち社会現象となり、その影響で法改正(児童・障害者に対する性犯罪の厳罰化)まで行われた。
この事件の加害者も裁判のやり直しでちゃんと裁かれたというのを知り、胸のすく思いがした。

加害者に裁判所から求刑(7年)よりも5年重い、懲役12年が言い渡された。
加えて10年間の身元公開と電子足輪装着10年も命令された。

一本の映画が世論を巻き込み、司法を動かして、法律を変えた。
その法律は「トガニ法」と呼ばれている。
1本の映画が世論を動かして至ったトガニ法…
映画の力を改めて感じた。畳む


純真で他に生きる術のない子供達に対し、聖職者がこんなこと絶対に許されてはいけない。
とても心が痛く、色々と考えさせられる作品でした。

#映画
『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』

ピッコマで連載された人気ウェブ漫画家 NASTY CATの「見えなくても聞こえなくても愛してる」が実写映画化!

視力を徐々に失っていく漫画家・真治と、生まれつき聴覚障害を持つ女の子・響の切なくも温かい愛に溢れたラブストーリー♡

視力を失って絶望し、ベランダから飛び降りようとする真治をマンションの外から目撃し、必死に止める響。
その後どんな風に2人が心を通わせて行ったのか何も描かれてなく、次の場面から2人は同棲します(苦笑)
ラスト、視力を失ったのは目の病気じゃなくて脳の腫瘍だと判明する。
アメリカで手術すれば治るかも知れないが、もう間に合わないかも?と医師に告げられる。
真治は響に置手紙を残して家を出て行き、最後の漫画を描き上げる。
響は街中、真治を探し回すが、ようやく見つけ出した時は彼は静かに眠っていた。
響は泣きながら彼を抱きしめる…

次の場面、真治の目が見えるようになって日本に帰って来て、響と結婚する…!
え、どゆこと?
間に合ってアメリカで手術できたってこと?
よかった~!と思ったけど、他の人のレビュー見たら、真治の叶えたかった夢って解釈も…
どっちなんだろう?
ハッピーエンドの方がいいから、間に合ってアメリカで手術できたと思うことにする。
でなきゃ哀しすぎる…畳む


最後も駆け足で急展開だったので、もう少し尺を延ばした方がよかったかも(汗)
みんなの演技が良かったし、良いシーンもあっただけに残念…

#映画
『ケイコ 目を澄ませて』

2013年までに4戦を戦った耳が聞こえない元プロボクサー・小笠原恵子さんの自伝「負けないで!」を原案に映画化したそうです。

ケイコは生まれつき耳が聞こえない。
ホテルで清掃の仕事をしながら、ボクシングジムに通う日々を送っている。
彼女の良き理解者、ジムの会長の病気が悪くなり、ジム閉鎖が決定する。
皆は他所へ移籍するんだけど、ケイコだけは移籍を拒否する。
そのままボクシングを辞めちゃうのかな?と気にしながら最後まで見てたら…

映画のラスト…、夕暮れ時の川の土手にひとりで佇んでいたケイコに誰かが近寄って来る。
この前の対戦相手だった。
「この前の試合、ありがとうございました」とお礼を言いに来た。
ケイコもお辞儀し返して、何かを決心したような表情を浮かべて、土手の上へ駆け上がり、ロードワークを始めた。畳む

…エンドロール流れる。

えっ?
そこで終わり?
会長の病気と移籍はどうなった?
分からないまま終わってしまって、なんだかスッキリしない…(苦笑)

原案を読んだ事ある人によると…
・ケイコは障害認定されることも無く聴力があって普通の学校に通っていた。
・会長が病気でジムを閉鎖したというのもフィクションで、会長はリハビリで回復しており、ジム閉鎖などもなく続けていた。畳む


そうだったのか…よかったぁ~!
「会長が病気でジム閉鎖」の方が物語に面白くなると思ったんだろうね。


ケイコを演じた岸井ゆきのさんの目がボクサーの目になっていたのがとても印象に残った。
トレーナーとミット打ちトレーニングもさまになっていてカッコ良かった!
ボクサー役だから肉体改造もして厳しいトレーニングを重ねて来たんだろうな…
同じ女性として憧れます!
私もちょっとボクシングやってみたくなった!
キックボクシングの方ね(笑)

#映画
『殺人鬼から逃げる夜』

耳の聞こえない女の子が連続殺人事件の現場を目撃してしまって、サイコパス殺人鬼に街中追いかけられる話。

殺人鬼が聞こえない女の子を口封じに殺そうとするが、逃げられてしまう。
駐車場でのシーン、なんで殺人鬼が先回りして聞こえない女の子の車に乗り込めたのか疑問だった。
警察の無能っぷりにイラッとした。
警察署で殺人鬼が目の前にいて、警察が聞こえない女の子に筆談とかしないのはおかしいし、スマホを使えば意思疎通できて、すぐそこにいる殺人鬼を逮捕できたのに。
結局、警察が殺人鬼を野放しにしてしまう。
その後、また殺人鬼と追いかけっこ…(゚∀゚; )
殺人鬼に追いかけられてるのに警察に駆け込まない。畳む

いろいろ突っ込みどころが多いが、ラストの殺人鬼の追い詰め方は予想外で楽しめたから良かった。

それにしても音を感知して光で知らせるランプ、つけ過ぎなんじゃない?
光が弱くて気づきにくいから、たくさんつけてるのかも知れないが、映画の演出としては面白いと思った。

終始ハラハラしっぱなしで面白かったので、ぜひ見て下さい。

#映画
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